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概要

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佐賀県知事よしのり山口祥義一般社団法人武雄青年会議所創立50周年記念誌時代に先駆けるリーダーとして一般社団法人武雄青年会議所の創立50周年、誠におめでとうございます。小雨降る3月、私は御船山楽園を訪れました。木々に囲まれた静かな庭園から、霧のかかる御船山を見上げると、遥かな時の流れと自然の雄大さを感じました。この庭園を造ったのは、皆さまもご存じのとおり、武雄鍋島家28代領主鍋島茂義公です。茂義公は、鎖国の中、自ら長崎に出向いて西洋砲術を学び、大砲を製造するなど、幕末期における佐賀藩の高度な軍事力・技術力開発の先駆けとなったことでも知られています。佐賀藩の要職に就いていた茂義公は、主を厳しく諌めたことでその職を解かれたように、正しいと思えば自分を曲げない真っ直ぐな気性を持っていました。その一方で、絵画や和歌を嗜み、長崎から密かにブランデーやコーヒーを買い付けていたという記録もあります。まさに「蘭心竹生」――蘭のようなあでやかな心で、竹のように真っ直ぐに生きた人物と言えるでしょう。だからこそ、武雄を時代の最先端に導くことができたのだと思います。幕末と同じく変革の時代が訪れようとしている昨今、これからの地方の発展には、地域の風土や文化を守り、自らの発想で、自ら新しいことに挑戦する熱意を持った「リーダー」の存在は欠かせません。こうした中、武雄青年会議所の皆さまは、まちづくりについて市民の方々と語り合う「市民討議会」や頑張る子どもたちを表彰する「たけお人間力大賞」の開催など、まっすぐに前へ進み続ける武雄の、まさに先導役として活躍されています。皆さまにおかれては、これからも地域の方々と手を携えながら、武雄を育んできた先人に思いを馳せ、その考えを受け継ぐ「蘭心竹生」のまちづくりを進められることを期待しています。結びに、歴代の理事長さまをはじめ、これまで活動を支えてこられた会員の皆さまのご熱意とご努力に深く敬意を表しますとともに、武雄青年会議所の今後ますますのご発展と、皆さまのご活躍、ご健勝を心から祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。7