第55代 理事長 馬渡 洋平 近影

一般社団法人武雄青年会議所
第55代 理事長
馬渡 洋平

共 創

新たな価値を生み出そう

所信

はじめに

 1967年、東洋の奇跡と称された高度経済成長期にあって、「あこがれの東京」という時代背景の中で、地方から都市への人口流出が必然のような社会でありました。社会は都市部で大きく成長し日本全体を巻き込んでいく一方、地方は過疎化し地域格差が始まりました。やがて政策は「日本列島改造論」を始めとして大きく見直されていった激動の時代であり、私が考える共創の出発点がここにあります。この高度成長期において、JC信条である「青年が共有できる精神と情熱の志」は我々の地へも伝播し、「地方都市・武雄」を目指した多くの諸先輩方によって受け継がれ、その精神は今も変わらずJAYCEEとして気概を高め続けています。

 我々JAYCEEは、地域活動の色々な場面で切磋琢磨を繰り返しながら、時代の新しい波となって先陣を走ってきました。社会自体が過去の価値観を覆すほど変わろうとしている今、我々の右手に「継続」というカードを、左手には「共創」というカードを掲げて、活動しなければならないと強く認識しています。

我々に問われているもの

 昨今、地震や地球温暖化による豪雨といった大規模な災害から新型コロナウイルスという未知の感染症によって、日常が非日常となり私たちの生活は常に脅かされている現状にあります。その中において、自助・共助・公助による市民同士の助け合いは不可欠であり、人と人のつながりは相互扶助の姿に戻って、持続的なまちなかの賑わいや回遊は勿論のこと、何よりも確実な経世済民が求められています。青年経済人でもある我々は、今の時代をどう立ち向かわなければならないでしょうか。地方の市場経済の中で活動している我々の大半は、地元を主軸として活動しています。様々なステークホルダーと協働し、共に新たな価値を創造してそれぞれの分野でお互いが新しい視点で捉えようと試みる。共創という新時代のカードは、色々な人と一緒になって課題やテーマを創出して解決策を見出していくことに他なりません。

 これからの時代は、過去に囚われず共創の意識を持って活動できる青年が求められていると確信します。青年会議所は、時代に即した視点で変わり続けてきたからこそ、継続的な活動が行われてきました。全国規模のスケールメリットを生かし、このカードをどの様に理解して使いこなすのか、新時代に突入した今の我々に課せられた使命であると考えます。

未来に挑む

 私たちが住み暮らす「武雄」は、開湯以来1300年経つ武雄温泉を中心に自然豊かな地域であるとともに、江戸時代には長崎街道の宿場町として栄え、食・焼物・彩りを感じることのできる四季折々の花々が咲き誇る観光都市であります。また、佐賀藩武雄領主であった鍋島茂義公による日本初の西洋式砲術の開発や岩倉使節団の副使として活躍した山口尚芳を輩出するなど、当時から先進的な技術を導入し、日本を牽引する先見の明を持った先人が育った地域であり、今でも確かな人間性と未来を見据え行動が起こせる人財育成の基盤があると考えます。創立50周年の折には、先人の様々な分野における活躍とその足跡を見てきた中で「変革~明日への歩み~」というテーマを掲げ、5つの運動指針と6つの変革プロジェクトを提言しました。時代が加速度的に変化する中で我々は、新時代の「地方都市・武雄」を目指して再び結集し、未来に向かってまちづくりを昇華させていこうではありませんか。

 何事にも果敢に挑戦していく姿を次世代へ伝えていくことがどれだけ大切であるかは説明するまでもありません。新時代の出発点にある今、どんなに社会や経済情勢が変わろうとも、一人ひとりの可能性を信じ、高い志と勇気ある一歩を踏み出す。今こそ、青年会議所の責務を果たすべく、地域の未来に繋がる道を切り開かねばなりません。

むすびに

 青年会議所にはこれまでの自分が経験したことのないフィールドが無限に拡がっており、活躍する機会を自分の意志で掴み、自らの可能性を広げることのできる場所です。同じ悩みを持ち、同じ目標を掲げ、達成していく青年経済人としての多くの仲間がいます。「利己の追求」ではなく「繋がる公益」を追求して活動する意義は、活動した者しか味わえません。時代の変容と共に地域の求める明るい豊かな社会の姿は変われども、新たなる価値を創造する旗手として、地域の未来を想い描きながら、共に挑む気持ちを持って、積極果敢に行動を起こす「共創たるJAYCEEMAN」になることを約束します。

基本方針

地域を牽引するリーダーの育成
(拡大特別会議)

 青年会議所における運動とは、特定の人や集団の意識と行動を変えることに他なりません。市民意識を変革する団体として、市民の意識と行動を変えることが出来てこそ、青年会議所運動と呼べます。また青年会議所では「会員拡大こそJC運動の根幹である」と言われることがありますが、意識と行動を変えるという点においては同じことが言えます。地域に与える影響や市民の意識・行動を変えるには、一人の力よりも多数の力による方が、より地域に対する影響度は大きくなるのではないでしょうか。

 昨今の青年会議所における会員の減少は全国的に顕著であり、会員の拡大は青年会議所にとって喫緊の課題であるとともに、仲間を増やすことが自分の成長と可能性を広げてくれる絶好の機会でもあります。青年会議所の使命には「より良い変化をもたらす力を青年に与えるために発展・成長の機会を提供すること」とあります。このより良い変化をもたらす力によって、青年会議所に入ることをメリットやデメリットとして捉えるのではなく、自分自身の成長や仲間との繋がりによる可能性について発信していく必要があると考えます。

 近年、情報システム技術の進歩により、身近な仲間とのコミュニケーションツールに留まらず、地域間を超えて瞬く間に情報を発信でき、共有できる時代となりました。ソーシャルメディアでの情報は信頼性と鮮度が高く、相互に影響を与えるものとして幅広く利用されています。技術が進歩した現代社会だからこそ、我々は社会の動向を敏感に感じて、有効な手法を最大限に活用していくことで、時流に合った広報運動ができると考えています。巻き起こす運動にメッセージ性や話題性を付加し、興味を持った人たちに情報を上手く伝達してもらい、自然と拡散されていく仕組みが必要です。我々の起こした運動により、このまちに好感を抱き、興味を持ってもらえるよう発信することで、武雄青年会議所のブランディングにもつながると確信します。膨大な情報があふれる今だからこそ、選ばれる情報を発信していきましょう。

垣根を超えたつながり
(まちづくり委員会)

 私たちが住み暮らす武雄には、武雄温泉を中心とする歴史に彩られた地域の誇りある文化があります。その文化は地域の方々が連綿と継承してきたからこそ、私たちが感じることのできる郷土愛として育まれています。

 昨今、少子高齢化及び人口減少の加速や若者の都市圏への流入により地域の活力が失われつつある中、九州新幹線西九州ルートの暫定開業により武雄は西九州エリアの交通結節点として存在感が高まっています。地理的優位性や地域資源を最大限活用した観光や経済活動等の拠点都市として、全国及び世界とつながりをもつ機会でもあります。この機会を有効に活用し存在価値を高め、独自の強みを生み出していくには、これまでの歴史や文化を見つめなおすとともに、武雄という限られた枠に捉われず、隣接する近隣地域との連携を図り、互いの地域を俯瞰的に考察し、それぞれの資源の融合・磨き上げなどを通して、人を惹きつける魅力づくりを行っていく必要があります。魅力は人を呼び、人をつなげ、活気に満ち溢れる地域へと昇華させます。今こそ、近隣地域との相互関係を強化するとともに、それぞれのまちづくりに関する意識を共有させ、明確なビジョンを打ち出しましょう。

明るい豊かな未来を
(青少年育成委員会)

 インターネットの急速な普及により誰もが多くの情報を得ることができる社会となり、人工知能AIの高度利用によって私たちの生活はさらに充実したものとなることが考えられます。また、近年の感染症や災害等により対面授業が実施出来ずWEBを活用した教育の導入が急速に進められています。しかし一方では、情報を簡易に得ることができる環境が整備されたことによって、子供たちの環境が変化している側面もあります。多くの情報に囲まれ生活していることによって、無意識な思い込みや物事への捉え方が偏ってしまい、いじめや差別・偏見等に繋がっているのではないかと考えます。

 近年、社会では働き方改革によって、個々のワークスタイルや女性活躍、外国人就労、障害の有無に関わらず多様な人々が互いに個性を認め合い受容するという動きが活発になりつつあります。ビジネスの世界だけでなく、教育の分野においても障害等を一つの個性や能力であると捉え、お互いを認め合うことにより、人と人のつながりや大切さという枠に留まらず、「みんなちがって、みんないい」という共生社会への理解につながるのではないでしょうか。

 私たちは環境が常に変わり続ける時代であるからこそ、新たな技術に対応しながらも既成概念に捉われることなく知恵を出し合い、子ども達が未来を見据え力強く歩むことのできる環境を整える必要があると考えます。自らの地域に想いを馳せ、将来像を明確に描きながら、変化を恐れず新たな可能性を秘める子ども達と共に新たなる一歩を踏み出しましょう。

強固なつながりによる
市民意識変革団体として
(組織運営委員会)

 組織体として個人の持つ可能性を引き出す機会を常に与え続けてくれるのが青年会議所の魅力の一つであります。青年会議所は日本のみならず世界各国に約16万人のメンバーが所属する組織であります。私は2009年に日本青年会議所に出向した時、709ある青年会議所から出向してきた同志によって100人規模の会議体が形成され、運営幹事を担いました。その中で出会い、今でも仲良くさせていただいている仲間がいるというのは、生涯の友と呼べるのかもしれません。友というのは何をするでもなく傍にいて、寄り添ってくれるだけで心が休まり落ち着き、時には叱咤激励やどんな困難に立ち塞がろうとも、我を振り返らずに協力さえしてくれる仲間であります。私たちは馴れ合いだけではなく、切磋琢磨し合える友がいることに感謝し、共に汗を流し、笑い、涙を流し、支え合い、共に目的を達成することができる仲間がいます。また、仲間と活動していくには組織の一員としての自覚が必要であり、未来を見据え青年会議所としての在り方を考えていく必要があると考えます。メンバー全員のベクトルを合わせ結集したとき、青年会議所としての魅力が何倍もの力となります。

 いつの時代でも仲間というのは自分の可能性を広げる原動力となるものです。かけがえのない仲間と共に、愛する武雄のため未来を担う子供たちのために、誰よりも武雄の未来を想像し、心躍る活動を全力で楽しみましょう。

なくてはならない存在であるために
(事務局)

 持続可能な組織として存続し続けるには、揺るぎない基盤となる組織が必要不可欠です。常に全体を見回し、粛々と当たり前のことを当たり前に遂行できるよう、抜かりのない準備と絶え間ない努力が必要です。自らを律し、原理原則を確かめ、行動を取ることが求められます。何が最善かを判断できる時流を捉えた取り組みを行い、最高のパフォーマンスを発揮できるよう、組織の基盤を確実なものにしていくことが必要であると考えます。また、組織として行動していく中で個々のレベルアップも図っていく必要があります。青年会議所には出向や各種大会に参加・参画することで、新たな人との出会いやより大きな舞台で経験を積むことのできる機会があります。自分自身を成長させてくれる絶好の機会となり、ひいては各地域の発展にも寄与できると考えます。